Archive for the ‘ほろ酔い・交遊 通信録’ Category

通信録: 鳩、某歌手

白い鳩、某歌手の肉声

 ガラス多数の搬入は、ビルに入居する企業への通勤者の邪魔にならぬよう早朝にするというのが基本だ。千代田区の施工現場、朝7時に搬入開始して、通勤ラッシュ8時半前にもちろん無事終了した。と、元請の担当者がガラス施工を見たくてやって来た。何でも、ガラスを工夫したエントランス・プランがコンペを勝ち抜いた主な要因だそうで、そのちょっと難しい施工を是非とも見たいという訳だ。                                                     施工にかかる前に、荷上げを終えての一服というわけで、屋上の喫煙コーナーでガラス施工職人さんなどと談笑していた。路を挟んだ向かいのビルのベランダに二つの白いものが動く。その元請の担当者が言う。

『品川さん、ほらあそこに・・・。まっ白な鳩ですよ。あれは夫婦でしょうねえ』                                                                           『親子かもしれんし、ひょっとしたらフリンかも・・・。』                                                                                       『何を言ってるんです。鳩は一夫一妻です』                                                                                                                    『へえー、そうなんですか』                                                                                                                                              『鳩は、ピジョンミルクというミルクを分泌して雛を育てるのですが、何と雌だけじゃあなく雄もそのミルクを分泌するんですよ。人間の父たちは乳を出しませんよね。春は一番の繁殖期です。あのカップルのように二羽だけで行動する場合が多いのです』

 

夜8時までかかってガラスの基本設置を終えた。明日、コーキングをして完成だ。                                                                      その帰途、元請会社の担当社員と半蔵門の駅前の居酒屋に立ち寄った。                                                                                   現場の修正可能な不具合や上出来な箇所を反省会と称して語り合っていると、その若い社員が顎でぼくの後方を指している。後ろの席に誰か居るようだ。                                                                                                        それとなく振り返ると、かの有名歌手(又はそのそっくりさん)が業界人間と話し合っているではないか。しばらくして声を掛けた。                                                                                                              以下は、その有名人(又はそのそっくりさん)の言。                                                                       氏名公表と画像公開は、今のところご遠慮願いたいとのことなので、画像は黒ライン入りとします。

『大阪の「維新の会」の言い分はファシズムである』                                                                            『国旗国歌への起立斉唱を強制する者に、文化・芸術を語る資格は無い』                                                                                                    『公務員は不足している。都会は知らないが我が故郷ではそうだ。冬に来てみろ』                                                      『我が政治上の盟友S氏は、反****ですよ』

爺バカ通信: 高校受験

高校受験・中学卒業のシーズンだ。

今、中学校の教師をしていて三年生の担任をしている息子は、きっと生徒の受験・進路に悩まされ、特に秋以降は頭を抱えることもあったのではないだろうか?と想う。                                                 

十年程前、某大学を出て外食産業に勤務した息子は、店長として転勤を繰り返し四年程勤務した後、中学時代のラグビー部顧問であった恩師の強い勧めもあって、教師を目指して退職した。我が家に一年間居候し、不足する教職単位取得に専念。教員採用試験に臨んだ。                                                                     家族からは「ラグビー部の顧問になりたいだけやろう?」などと茶化されたりもしていたが、翌春、無事中学校の国語教師になった。

                                                                                                                                       自身が育った同じ市の公立中学に赴任したが、ラグビー部は無く一から創設。年々力を付け、昨秋は大阪府大会で準決勝に進出、有名私学に当たり予想を覆す善戦(ぼくも観戦した)だったが、惜しくも敗退した。                                                                     観戦していた件の恩師や応援の母親たちの話では「主要メンバー数人の怪我欠場さえなければ勝っていた」そうで、実際僅差スコアの実力伯仲のゲームだった。                                                                その有名私学は決勝にも勝って優勝した。

勝敗はともかく、部員たちが流した涙にもらい泣きして、彼の中学時代を思い出しもした。

添付画像は、彼が受験を控えた中学三年生だった20年前の正月、ぼく以上の親バカに違いない、彼の母親が作った年賀状だが、今度は彼が生徒たちに何かを伝えているだろう、と親バカ夫婦は想いたい。                                                               他との比較ではなく、排他的でなく、地位や財にまつわる私欲に基づかない限り、                                                               親バカは伝播していいのだ。

 【余談】                                                                                                                                                                                   どういう訳か、彼の妻が、昨年OLを辞め、某自治体教員採用試験を受け合格、今春には小学校教員新任だそうだ。                                                                                                                  このご時世、心配の種は尽きないが、陰ながら精神的応援を送るしかない。

 

 

ほろよい通信: 閏(うるう)年、そして『天地明察』

2月29日、『天地明察』を想う

昨日は2月29日。今年は閏年なのだ。                                                                                                                                                                           ところが、誰かが勘違いして、我が事務所の白板の業務予定カレンダーが28日までとなっていて、数日前に書き直したところ「一日得したようだ」「損したようだ」と若い者がアーだコーだ・・・・。工程を正確に内外に徹底しなければならない業務の社としては何たるズサン。まぁ、それぞれの現場の工程は各自キチンと掌握しており、白板の間違いは皆が知っていながら放置していた次第。

閏年の仕組みを調べてみた(誰でも知っているらしいが、ぼくはあやふやでした)。http://e-eyenet.ne.jp/amusement/column/200702.html より

『 一年は365日、つまり地球の公転は365日で1周するといわれています。しかし厳密には365.2422日で1周しており、4年でだいたい1日分の余りが発生することになります。
この暦と実際の季節の移り変わりを2月に1日増やして補正しましょうというのが閏年(うるうどし)なのです。                                                                                                                  地球の公転が365.25日で1周する場合は、4年に1回366日にすればピッタリなのですが、上述のとおり精確には365.2422日なので、僅かな誤差が生じてしまいます。紀元前45年1月1日からユリウス暦が使われてきた16世紀後半のヨーロッパでは、実際の暦と10日以上のズレが生じていました。                                                                                                                                                                そこで改訂されたのがグレゴリオ暦で、世界各国でも採用されるようになりました。
以下のルールに従い、グレゴリオ暦では400年に(100回でも96回でもなく)97回の閏年が設定されます。

  • 西暦が4で割り切れる年は閏年
  • 西暦が4で割り切れる年のうち、100で割り切れる年は平年
  • 西暦が100で割り切れる年のうち、400で割り切れる年は閏年。つまり、閏年を中止するのを中止するという訳です。

2000年は3番目のルールに当てはまる閏年でしたが、誤って2番目までのルールで閏年を算出して平年としているプログラムがあり、郵便貯金ATMが停止するなど”2000年問題”のひとつの要因にもなりました。 』

『天地明察』の主人公:二世安井算哲(渋川春海)なら、もちろん地球公転時間を承知していた。何せ、次の日食日を江戸「和算」を駆使して解き示そうとしていたのですから。

『天地明察』(冲方丁 うぶかた とう、 角川書店、¥1,890 )                                                                    http://www.amazon.co.jp/%E5%A4%A9%E5%9C%B0%E6%98%8E%E5%AF%9F-%E5%86%B2%E6%96%B9-%E4%B8%81/dp/404874013X

 

 

通信録: 孫に教えられ

知育・体育・食育・感育 プラス働育ですね。

当方相も変らぬ高齢者「現場管理」で、周りをヒヤヒヤさせております。                                                                             百貨店などでは62歳以上は「実質お断り」の「KY(危険予知)」の項目内で、                                                                                                その特別講習を潜っての現場管理・・・、実に「迷惑(?)」的存在です。

 ところで、 数年前、ある集まりでのメイン発言者の、世に出る前に基礎的な「人間力」教育や基礎的な「労働観」の確立教育が是非とも必要だという論に(それはニートや、労働忌避症候群を巡る研究会だったのですが)、                                                                                                                 「労働者の権利意識」(労基法・労組法・団結権など)をどう伝えるのか?・・・とか、「人間力」ってつまりは「奴らへの協調性」のことか?・・・、と会場から質疑がありましたね。                                                                                                           玉子とニワトリのごとく、どちらが先かではなく、共に必要な要素に違いないと思うのです。                                                                        「協調性」や「従順」だけを要請し、それを「人間力」(当日語られていた「人間力」は断じてこれではありません。会話力・他者理解力・協働感覚などです)だとする側に対して、働く者の「基礎的」権利意識の確立がまず在るべきだ、その応酬では、それこそハシズムなどにつけ込まれると思います。                                                                                                              結果・目的・成果・役割・何の為という「労働」の社会的側面ではない、「労働」そのものが持つ意味とでもいうべきモノ、かと言って地位・収入・名誉などの俗情と無縁では在り難いいわゆる勤勉・努力・自負心とはまた「別のモノ」である、個人が「働くこと」の中に是非とも確立したいと願う、自己と労働との一体感を希求する人間の本来性を想ったところです。                                                                                                  左翼や労働組合は「世の為人の為」や「清く正しい労働」などを語る癖があるが、その「別のモノ」を軽んじて来た、あるいはその位置づけを怠って来たのではなかったでしょうか? だからハシズムが闊歩したり、攻撃が有効だったりするのだと思います。                                                                                           「人間力」「人権感覚」・・・、それは共に必要なのことのはずです。

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 働くことへの立ち位置や距離感がとりわけ団塊世代には希薄で、「食い扶ちを稼ぐこと」程度にして捨て置き、天下国家を大声で論じていたなぁ~、と。何せある種の左翼に於いては、「社会論」よりも「国家論」「権力論」なんですから・・・。                                                                                                                                 孫が活き活き(母親の職業でもあるからか)ナースごっこしている絵柄に、ハッとあることを教えられたのでした。                                                                              上手くまとめられませんが、                                                                                      小中の公教育には、国や企業からの要請に応える回路からではなく、働く者の側から、「労働」の意味を伝える工夫が是非とも必要なんだと強く想ったところです。                                                                                       実に遅い気付きではあります。

通信録: 橋下違法アンケート事件 朝日の記事

元弁護士橋下の人権感覚・憲法理解を問う!

『 大阪市の職員アンケート、一時凍結 救済申し立て受け

大阪市が全職員を対象に労働組合や選挙活動への関与を問うアンケートをしている問題で、調査を担当する市特別顧問の野村修也弁護士が17日、市役所で会見し、回収したアンケートの開封や集計作業を一時凍結すると発表した。調査に反発していた職員労働組合からは「凍結は当然。市長は謝罪を」との声が出ている。

調査を指示した橋下徹市長は、アンケート実施にあたって職員向けに出した説明文書で、回答を業務命令とし、回答しない職員は処分対象になり得ると通知。これに対し、市労働組合連合会(市労連)は13日、「アンケートは不当労働行為」として大阪府労働委員会に救済を申し立てた。                                       野村氏は凍結の理由について「法定の手続きが開始された以上、推移を見守るのが穏当」と述べ、作業再開の時期は「未定」とした。                                                                                                 橋下氏は17日、報道陣に対し「何ら問題ないと思っているが、野村氏に判断を委ねている」と述べた。 

 

橋下! 君はどんな弁護活動をしてきたのか? 君の人権感覚とは?

通信録: 橋下君の出身組織(日弁連)の見解

大阪市のアンケート調査の中止を求める会長声明

大阪市は、本年2月9日、市職員に対する政治活動・組合活動等についてアンケート実施を各所属長に依頼した。

本アンケートは、組合活動や政治活動に参加した経験があるか、それが自己の意思によるのか、職場で選挙のことが話題になったか否か等について業務命令により実名で回答を求めるとともに、組合活動や政治活動への参加を勧誘した者の氏名について無記名での通報を勧奨している。また、本アンケートは外部の「特別チーム」だけが見るとされているが、アンケート内容により回答者に対し処分を行うとされている以上、結局は市当局がアンケート内容を知ることに変わりはない。
このようなアンケートは、労働基本権を侵害するのみならず、表現の自由や思想良心の自由といった憲法上の重要な権利を侵すものである。

まず、本アンケートが職員に組合活動の参加歴等の回答を求めていることは、労働組合活動を妨害する不当労働行為(支配介入)に該当し、労働者の団結権を侵害するものであり、職員に労働基本権の行使を躊躇させる効果をもたらすことは明らかである。
また、政治活動への参加歴や職場で選挙のことが話題にされることを一律に問題視して回答を求めることは、公務員においても政治活動や政治的意見表明の自由が憲法21条により保障されていることに照らせば、明らかに必要性、相当性を超えた過度な制約である。そもそも地方公務員は、公職選挙法においてその地位を利用した選挙運動が禁止されるほかは、非現業の地方公務員について地方公務員法36条により政党その他の政治団体の結成に関与し役員に就任することなどの限定的な政治的行為が禁止されるにすぎず、その意味でも本アンケートは不当なものである。

ところで、本アンケートには、①任意の調査ではなく市長の業務命令として全職員に真実を正確に回答することを求めること、②正確な回答がなされない場合には処分の対象になること、③自らの違法行為について真実を報告した場合は懲戒処分の標準的な量定を軽減することが、橋下徹市長からのメッセージとして添付されているが、これも大きな問題である。
すなわち、アンケートの該当事項が「違法行為」であるかのごとき前提で、懲戒処分の威迫をもって職員の思想信条に関わる事項の回答を強制することは、いわば職員に対する「踏み絵」であり、憲法19条が保障する思想良心の自由を侵害するものである。

以上のように、本アンケートは当該公務員の憲法上の権利に重大な侵害を与えるものであり、到底容認できない。
当連合会は、大阪市に対し、このような重大な人権侵害を伴うアンケート調査を、直ちに中止することを求めるものである。

 2012年(平成24年)2月16日     日本弁護士連合会   会長 宇都宮 健児

通信録: 年寄りの冷や風

寒風の木更津

有名ブランド品がアウトレット価格で購入できるメーカー・ブランド直営のアウトレット・モールが全国各地にある。チェルシージャパンが業界一位、三井不動産が運営する三井アウトレット・パークが二位だそうだ                                                                         チェルシーの御殿場・りんくう・神戸三田、三井の横浜ベイサイド・幕張・マリンピア神戸などが有名だそうで、甲子園球場の十ン倍の敷地に百数十店を擁し、フードコートや遊戯施設や憩いの庭園を配し、それこそ一日中楽しめる一大ショッピングモールを形成している。ブランド品志向の人々が押し寄せているそうな。

千葉県木更津に4月13日のグランド・オープンを目指して、「三井アウトレットパーク木更津」の工事が急ピッチだ。                                                 その中の一店の内装工事を品川ヤスマロが籍を置く会社が孫請けしている。春先の繁忙期、人員配置の限界から、ヤスマロは本来の管理者が到着するまでの5日間だけ現場管理の「代行」で現場へ向かった。アウトレット・モールを見たことも行ったこともない時代遅れのヤスマロは、その敷地のデカさにビックリ。普段、街なかの商業施設やオフィスの施工をしている身には巨大な施設の景観は未来都市のように無機質で、やたら広い駐車場スペースは宇宙遊覧旅行の順番待ちに並ぶ空飛ぶ自家用車の待機場所のように見える。                                                                                                                          他のアウトレット・モール同様、車での来客が前提で、かなり辺鄙な場所にあって、付近には飲食店はもちろんコンビニもない。おそらく農地だったのだろう・・・。                                                                              海から直撃の敷地を吹き抜ける寒風が放つ音は、農地の解体という出来事に象徴される「波」「流れ」に抗しきれないその地の空気の喘ぎ声のように聞こえた。 

ヤスマロは近年ますますトイレが近い。頻繁に現場の仮設トイレに向かうにも、ぬかるんだ未舗装のドロ路をグルリと歩くのだが、「どろ路にふみ迷ふ」(西脇順三郎「旅人かへらず」)などとつぶやいて、ギリギリのセーフを繰り返してヘトヘト。                                                                                                                                                                         現場管理の諸手続きに慣れない者には結構煩雑(慣れれば簡単なことなんですが)で、初日・二日目と続けてミスをした。提出時刻の勘違いと、作業員(その日は8名)の一人が緊急連絡先を未記入。各工事区画の現場管理者全員が参加する定例会で、お叱りを受けてショボンとしていると、昼食時、この昼食は朝9時半までに申し込み配達されてくる給食屋の弁当なのだが、その昼食時に、大きな声で叱責した当の若い全体管理の「監督」が近寄って来た。                                                                                 「先ほどは失礼しました。貴方は見かけないから最近入場なさったのでしょうが、何度言っても同じ間違いを繰り返す人が多いんですよ。その人たちへの警鐘を込めて言い易そうな貴方に言わせてもらいました。すみません。」                                                                                                             「いえいえ、当然です。こちらが悪いんです。しかし、ぼくは言い易い顔してます? 逆に言いにくい怖い顔だと言われていますが・・・」                                                                                                              「失礼ですがおいくつですか?」                                                                                             「実は、現場規定では高齢者でもある**歳です」                                                                                             「そうですか。私のオヤジよりご年配だ。人生の先輩に失礼しました。貴方のお顔はオヤジに似てるんです」                                                                                                                                                施工区画へ弁当を抱えて戻る途中、寒風に晒されて目に異物が入ったわけではないのに、込み上げるものを感じて、ヘルメットの庇を下げて顔を人に見られないようにしていた。

5日目に本来の現場管理者と交代したのだが、早朝7時からの朝礼・寒さと広さと安全対策と諸手続などから解放されてホッとする反面、もう少しこの現場に居たい様な奇妙な気分で、東京湾アクアライン高速バスで都内の事務所に戻った。                                                                                                                                                                                  近未来に、この若い「監督」のような感性、気遣い、働く優しさは通用し続けるだろうか・・・?                                                                                                                                                 近未来をハシズム派に委任してはならない! 

通信: 汝は人を生きよ、吾は猫を生く(当家猫)

1980年ころからだから、もう30年以上ネコを飼っている。今、大阪の実家に居るのは確か四代目のネコで二匹の姉妹だ。各代のネコは、それぞれ病死や老衰大往生で逝ったが、猫生を全うした。十九年間生きた長寿のネコもいた。                                                                                                                                                                                                                 妻は子供の頃から犬を飼ってきたそうで、最初「子沢山の我が家、この忙しい中、猫の世話なんかようせんよ。あんたしいや」と反対気味だった。                                                                                             幼いころから家にネコが居て、「世話」などほとんど何も要らないことを知っているぼくは「ええよ」と答え、ネコ好きの友人から子ネコを貰い受け、我が家のネコとの生活が始まった。                                                                                                                                         蓋を開けば、ぼくよりも妻の方がネコ好きとなり、30年後の今では、ネコ世界でもたぶん有名(?)だろう「猫派」の堂々たる主要サポーターだ。                                                              

 

【猫生訓七ヵ条】(大切なことはネコに教えてもらった。)                                                                               あたいの猫生、いつでも晴れ                                                                                                  http://www.youtube.com/watch?v=1U43icOLJD4

 彼ら人間は飼主ではなく、共同生活者・仲間だ。彼の妻・子供を含め、共同生活者間に序列などない。縦にではなく横に繋がっているんだニャン。                                                                                                                    我々のことを身勝手・我が侭などと言う人間も居るが、あんたの思惑通りには動かないだけで、何か迷惑をかけました? そして、あんたらの個人性に介入したことなどあります?!                                                                                                                      出来れば仲良くしたいけど(仲良くしているが)、いつ独りになっても生きて行く覚悟を放棄したことなどニャイ。                                                                                              犬君には悪いが、こち虎、主(あるじ)やお国や教祖や党理論に照らしてその指示を待って生きているのではない。「犬は三日の恩を三年憶えているけど、猫は三年の恩を三日で忘れる」と人間は言うが、そうではない。別れの切情を表して人様の負担にならないよう配慮しているに過ぎない。浅いのぉ、人間! そんなに、恩を忘れていないことの可視的確証が欲しいのか?                                                                                                                                                                                  時と場面によっては、甘えるけど、媚びない。仲間内では、競わない・争わない・誇らない・蔑まないのだニャン。                                                                                          頼りにしてはいるが、委ねはしない。物理的期待と精神的依存は全く違うのだニャン。                                                                 自分にとって大切なことは、最後に自分で決めるのだニャン。決定権は吾に在り。                                                                                                                          追:某市長(元知事)は大嫌いだ!

通信: 2011年 逝った人々

今年も得難い人々(や特異な人)が逝きました。 合掌。 

1月 細川俊之、和田勉(NHK『阿修羅のごとく』)、喜味こいし(晩年被爆体験の語り部を続けた)、ジョン・バリー(「野生のエルザ」テーマ曲)                                                                         2月 永田洋子、アニー・ジラルド(60年『若者のすべて』)、                                                                                               3月 坂上二郎、エリザベス・テイラー、いいだもも、                                                                                                 4月 シドニー・ルメット(ポーランド系ユダヤ人、57年『一二人の怒れる男』64年『質屋』)、田中好子、サイババ(超能力者も死ぬんや)                                                                                                                                             5月 上原美優、児玉清(名司会、書籍案内は実に参考にさせていただきました)、長門裕之、清水旭、                                                                                                       6月 ピーター・フォーク、                                                                                                                     7月 宮尾すすむ、原田芳雄(『竜馬暗殺』『寝取られ宗介』)、小松左京、伊良部秀輝、                                                                                           8月 前田武彦、日吉ミミ、二葉あき子、竹脇無我                                                                                                             9月 杉浦直樹、五十嵐喜芳、                                                                                                    10月 スティーブ・ジョブス、柳ジョージ、カダフィ大佐、北杜夫、                                                                             11月 石堂淑朗(60年『太陽の墓場』、63年『非行少女』)、ジョー・フレージャー、立川談志、                                                                                                                                                      ダニエル・ミッテラン、西本幸雄(江夏の21球と言うが、あれは西本幸雄と21球やね)、                                                                                                                                                                                                                                              12月 市川森市、金正日、森田芳光(やはり『家族ゲーム』ですね)、

通信録: 目撃してしまった・・・

大変な場面の目撃者になってしまった。

旧東海道を歩いて近くの銭湯(江戸の黒湯天然温泉:天神湯)へ向かっていた。                                                                                     月に一度は内風呂ではなく温泉に行きたい。ほぼ毎月実行している。                                                                    湯の場で寛ぐ人々が醸し出す空気が好きなのだ。                                                                       旧東海道が山手通りを横切る信号を渡れば左手にそれは在る。                                                                                                赤で信号待ちをしている者が7~8人。その後ろに立った。目の前山手通りを車が走り抜けてゆく。                                                                               と、山手通り側の信号が黄色だったのだろう、向こう側の車線を左手から、                                                                                     一台のバンが赤信号になる前に通過しようとしてスピードを上げてやって来るのが見えた。                                                                                                                                  ちょうどその時、向こう側からこちらへ向かって一人の老人が渡り始めた。まだ、横断する歩行者用の信号は青になっていなかったと思う。車側は黄色信号だったと思う。双方が先を急いでの行動だろう。                                                                                                                                                                                                                                            引き返せ!と声をかける間もなく、ドンという音、キーンという急ブレーキの音、グチャッという音、ズズウーというタイヤが道路を滑る音、四つの音がまるで同時に聞こえた。降りてきた運転者の若者、両側で信号待ちしていた歩行者たち、近隣の人々、赤信号になって停車している他の車の運転手。たちまち、人の山になった。道路には打ち付けられて頭部からの出血の川に意識なく倒れている老人。110番、119番、何人かが電話している。                                                                                                         そこへ、若い女性が走ってきた。「おじいちゃん!」と言ったきり絶句している。娘か息子の妻だろう。老人は家のすぐ近くまで来ていたのだ。                                                                                          老人を跳ねたバンを見ると、花屋の社名が見えた。開いたドアから、旧ブレーキで散乱した豪華な花が覗いている。クリスマス前の繁忙期、配達を急いでいたのだろう。                                                                                                   倒れた老人から10M離れたところに転がっている松葉杖、しっかり抱えているもう一本の松葉杖。                                                                                    あゝ、老人は最近か以前からか、脚が悪く松葉杖をついていたのだ。約30Mの横断に時間を要す、少しでも早く渡り始めたい・・・そんな事情の中で、一歩早めに横断を開始したのだ。                                                                                                               跳ねた若者はもう間もなく赤に変わるギリギリ直前に、速度を上げて通過しようとした。もちろん危険運転だ。                                                                                                             老人は青になる前に渡り始めた。もちろん危険横断だ。けれど・・・・・・けれど、、、                                                            【添付写真はグーグルアースで検索プリント】

誰が、何が悪いのか?救急車が来るまで、何かが出来るわけではない「たそがれ野郎」は、そこに留まっていた。ストレッチャーに載った老人は呼吸してなかったように思う。                                                                                                                     明日、近くの人に訊いてみよう。ご老人の命はご無事だったでしょうか?今回の事故は98%車に責任がある。黄色で加速したらアカンよ!!止まってくれよ。

 ふと、裁判員制度を思った。ゆえある不幸な罪、人を裁く・・・・・・                                                                                 ふと、震災の東北を想う。目の前で、夫が妻が、子が親が、   流されたという人々・・・・・・                                                                                            頑張れ、乗り越えろ、などと言っても・・・・・・戦争とはこうした事態の恒常化・全体化に違いない。                                                                                                                                                                                                   

突風に生卵割れ、かつてかく撃ちぬかれたる兵士の眼』(塚本邦雄:1920年生。敗戦時25歳)

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