つぶやき:同居人と甲子園
同居人の父母は他界して久しい。近年、彼女の故郷を訪ね る機会はめっきり減っている。
過日、甲子園でその故郷のチームが強豪校にサヨナラ負け を喫した。
特に出身県贔屓という訳ではない彼女、いや故郷偏愛でも 大阪コムプレクス過剰でもない彼女が、ゲーム終盤ではい つになく力を込めて故郷のチームを応援している。
そうなるのは、アンチ巨人ゆえの偽装阪神ファンのように 相手が強豪校だからかもしれない。が、故郷での時間、幼 少期から高卒までの日々への、悔いのような記憶と・なけ なしの自負と・時にあったはずの熱情がミックスされた感 情の発露のように思えた。
時代的にも地理的にも遠い故郷・亡き父母・猛暑・甲子園 ・惜敗などから像を結ばせ一首を・・・ と思ったが出来ない。…
ふと、啄木の短歌を思い出した。
過日、甲子園でその故郷のチームが強豪校にサヨナラ負け
特に出身県贔屓という訳ではない彼女、いや故郷偏愛でも
そうなるのは、アンチ巨人ゆえの偽装阪神ファンのように
時代的にも地理的にも遠い故郷・亡き父母・猛暑・甲子園
ふと、啄木の短歌を思い出した。
『わが妻のむかしの願ひ 音楽のことにかかりき 今はうたはず』
『友がみなわれよりえらく見ゆる日よ 花を買ひ来て妻としたしむ』