先般三月末に茨木市から妻君の故郷=茨城県へ移住した末息子(三男、高校教諭36歳)一家。
昨4月4日、引越作業の立会と片付けで息子だけが一時帰阪した。家族(妻・娘三人)は、早速転校手続きや小学校訪問・楽しみにしていた地域のバスケットチームへの顔見世などに始動しているらしい。
午後からスタートした積込みの半分を終えた業者のトラック第一便が、積み替えで近くに待機している大型トラック中継地へ向かい、彼らが暮らしたマンション横の、さくら舞い散る茨木名所「さくら通り」を走って行った。その後ろ姿と満開の桜を見つめていると、「花に嵐のたとえもあるさ」の一節がまた浮かんだ。いかん、景色が霞む。
20時を過ぎて、本人と母親から積込も片付けも完了したと知らせが入った。
事前の打合わせ通り、近くに住む兄(次男、中学校教諭41歳)も加わって評判の良い近くのカジュアル割烹で呑んだ。息子たちだけと呑むのは実に初めてだ(長男は店があり欠席)。
普段面白おかしいことしか語らない次男が、珍しく職業上のモットー「心構え」的なことを語ったので驚いた。激励だったのだろう。
本人・女房・今春まで茨木で大きくなった孫娘三人、どうか元気でな。

【勧酒】(于武陵)
勧君金屈巵
満酌不須辞
花発多風雨
人生足別離

(井伏鱒二訳)
この盃を受けてくれ
どうぞなみなみつがしておくれ
花に嵐のたとえもあるさ。
さよならだけが人生だ