歌遊泳 桑田ひとり紅白 安井かずみ「古い日記」

【雑文:桑田佳祐さんおおきに】

NHK番組 桑田佳祐の「ひとり紅白歌合戦」というのを観た。
大御所・各時代のアイドル・演歌ありフォークありニューミュージックありの、さながら歌謡界大絵巻(?)。Act Against AIDS(AAA)のチャリティーの一環だそうだ。
挙げた歌手への敬意、曲への愛着、歌詞への共感に満ちた桑田のトークも良かった。
ずっと以前こんな話を聞いたことがある。歌手たちに「あなたが、一番上手いなぁ~と思う歌手は誰ですか?」と訊くと、
断トツで「桑田佳祐さんですね」だそうだ。今回、桑田のトークと歌を聞いて、歌手たちが挙げたその理由「歌詞の意味が歌の力を得て明確に伝わって来るんです」に納得した。
和田アキ子の「♪ ハッ!」で耳に残っている曲のタイトルと中身を誰も知っているのだろうけど、ワシは知らなかった。
まるでA真理かAめぐみの曲のようなタイトル『古い日記』だということも、こんなにもピュアで痛く「個人性」「社会性」の未明を越え「個的類的」精神を模索する者の、「公」と「私」の裂け目とその乗り越えへの逆説的「切情」溢れる歌詞は故:安井かずみ(「危険なふたり」「私の城下町」、「ドナドナ」アダモ「雪が降る」訳詩など)の作なんだということも初めて知った。
うん、ええ歌詞や。

「古い日記」作詞:安井かずみ

あの頃は ふたりとも なぜかしら 世間には

すねたよな 暮らし方 恋の小さなアパートで

 

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