アジール空堀 趙博:声体文藝館『水滴』
11月18日(日)15:30~ 於:谷六「隆祥館書店8F多目的ホール」
定員45席に49名様の満席。
主人公:徳正(とくしょう)の右足から滴り落ちる「水」は何なのか?
怒り・恨み・絶望・悲しみ・悔い・失意・私心・・・・その総てのようだ。沖縄の戦争とその後を生きた当事者が、言葉でも現象でも晴らすこと叶わず滴らせた、云わば「痛み」の分泌液か。
水滴が織りなす奇想天外が、沖縄戦の歴史と沖縄の「今」を、コミカルに、シニカルに、そしてラディカルに、物語る・・・。
「赦してとらせよ、イシミネ・・・」が抱え持つ、沖縄・戦争・ヤマト・戦後・擬制の繁栄・現在・・・への怒りと哀しみと悔恨・・・その重量を感じさせてくれた。
パギ版『水滴』はさらに深化・進化を遂げるだろう。