「アジール空堀」9月: 趙博『 歌うキネマ「NUTS」 』

「アジール空堀」9月、趙博『歌うキネマNUTS ナッツ』公演。
於:谷六、空堀通入口15M南「舞道ダンスシアター」。

北海道江別から帰還のパギ・げんさんの「NATS」公演だ。
コアな参加者の「あっ、8月KCC会館での公演から、アソコとココが変化している」とのご指摘があったが、ひとり映画に没入しているコチトラは気付きもしない。なるほど、パギ「歌うキネマ」は生きものだ。そうやって、揉まれ・熟され・進化して行くのか・・・。KCC公演4・江別公演2だから、本日7回目か・・・。「NUTS」は一層進化するのだろう。その「生きもの」の成育をこの先味わうのが楽しみだなぁ~。
バーブラ・ストライサンド(クローディア)、リチャード・ドレイファス(レヴィンスキー)の力演と、マーチン・リット監督の映画文法から、パギの手で90分のひとり映画に仕上がった妙全体を味わいたいと思っていると、もうどこににないビデオ(DVDは無いのだ)を入手しているMさんが貸してくれた。『飢餓海峡』がそうであったように、ある面「映画を超えている」かも・・・。%ef%bd%8e%ef%bd%95%ef%bd%94%ef%bd%93

一人の高級娼婦、損なわれた青春・蔑まれ忌み嫌われ排除された者が、殺人事件の予審(裁判を受ける能力ありや無しやを審議する予審)を通して、人間の復権を遂げて往く「法廷劇」には、映画の製作者でもあるストライサンドの並々ならぬ怒りと愛を想った。久し振り(?)の新作にこの作品を選んだ趙博の意志に、『飢餓海峡』で杉戸八重への想い入れを前面に打ち出した「思想」や、相模原事件を巡るパギのいくつかの文章と同じものを想うのはワシだけか?
(画像提供:二階堂裕之さん、新野貴子さん)

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