「アジール空堀」  2016年6月5日 『詩人:金時鐘に出会う午後』

会場「ビストロ ギャロ」古民家は、築95年だ。つまり「戦災」に遭っていない。空堀の一角は空襲を免れたのだ。戦前と繋がる時空、都市部の裏路地のその空間で聞く1945年・・・。
アメリカはもう日本に反撃はもちろん国家維持の余力もないと・降伏前夜だと、そう知りながら、壮大な実験=市街地への原爆投下を強行した、二度までも。オバマはヒロシマ演説で「空から死が降ってきて、世界は変わった」と誰が投下したかという主語を欠いた言葉を発し、原爆をまるで自然現象のように表現して、ことの重大性・原爆被害への当事者性をひた隠しにした。
一方、日本と日本人はどうか? 原爆という事態を前に一挙に被害者へと横滑り、自国の戦死者300万人強、アジア各地の死者2000万人強、加えて膨大な負傷者・罹災者への責任を忘却した、自国の指導層を民自らの責任で指弾することも(うちの国もそれに近いが)・・・。
オバマ演説は多くのことを教えてくれる。金時鐘講演会

『・・・詩は好もうと好むまいと現実認識における革命なのです。・・・見過ごされ、打ち過ごされてることに目がいき、馴れ合っていることが気になってならない人。私にはそのような人が詩人なのですが、その詩人が満遍なく点在している国、路地の長屋や、村里や、学校や職場に、それとなく点在している国こそ、私には一番美しい国です。』
(06年12月、朝日新聞。安倍の「美しい国」発言に抗して)6月5日集合写真

*今日6月5日という日は、67年前1949年済州島を脱出した金時鐘青年が
兵庫県須磨の海岸にたどり着いた日だそうです。

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