通信録: 鳩、某歌手
白い鳩、某歌手の肉声
ガラス多数の搬入は、ビルに入居する企業への通勤者の邪魔にならぬよう早朝にするというのが基本だ。千代田区の施工現場、朝7時に搬入開始して、通勤ラッシュ8時半前にもちろん無事終了した。と、元請の担当者がガラス施工を見たくてやって来た。何でも、ガラスを工夫したエントランス・プランがコンペを勝ち抜いた主な要因だそうで、そのちょっと難しい施工を是非とも見たいという訳だ。 施工にかかる前に、荷上げを終えての一服というわけで、屋上の喫煙コーナーでガラス施工職人さんなどと談笑していた。路を挟んだ向かいのビルのベランダに二つの白いものが動く。その元請の担当者が言う。
『品川さん、ほらあそこに・・・。まっ白な鳩ですよ。あれは夫婦でしょうねえ』 『親子かもしれんし、ひょっとしたらフリンかも・・・。』 『何を言ってるんです。鳩は一夫一妻です』 『へえー、そうなんですか』 『鳩は、ピジョンミルクというミルクを分泌して雛を育てるのですが、何と雌だけじゃあなく雄もそのミルクを分泌するんですよ。人間の父たちは乳を出しませんよね。春は一番の繁殖期です。あのカップルのように二羽だけで行動する場合が多いのです』
夜8時までかかってガラスの基本設置を終えた。明日、コーキングをして完成だ。 その帰途、元請会社の担当社員と半蔵門の駅前の居酒屋に立ち寄った。 現場の修正可能な不具合や上出来な箇所を反省会と称して語り合っていると、その若い社員が顎でぼくの後方を指している。後ろの席に誰か居るようだ。 それとなく振り返ると、かの有名歌手(又はそのそっくりさん)が業界人間と話し合っているではないか。しばらくして声を掛けた。 以下は、その有名人(又はそのそっくりさん)の言。 氏名公表と画像公開は、今のところご遠慮願いたいとのことなので、画像は黒ライン入りとします。
『大阪の「維新の会」の言い分はファシズムである』 『国旗国歌への起立斉唱を強制する者に、文化・芸術を語る資格は無い』 『公務員は不足している。都会は知らないが我が故郷ではそうだ。冬に来てみろ』 『我が政治上の盟友S氏は、反****ですよ』