Archive for 12月, 2010

歌「100語検索」 ⑯ <愛>-2

愛 

バーゲン-2(前回多すぎて、ページが爆発! 分割しました)

                                                                                                       『春夏秋冬』 http://www.youtube.com/watch?v=ckhTGPx8QHE 泉谷しげる                                                                                                 『安奈』 http://www.youtube.com/watch?v=iA1Txxq7RjM 甲斐バンド                                                                                      『あんたのバラード』 http://www.youtube.com/watch?v=PiOcaPEyzWw 世良公則&ツイスト                                                                                                                        『愛燦燦』 http://www.youtube.com/watch?v=20IutvIryNo 小椋佳                                                                                                            『愛しき日々よ』 http://www.youtube.com/watch?v=JbJ-M7AGN-Y 小椋佳                                                                                                   『Yah Yah Yah』 http://www.youtube.com/watch?v=AtLEgAUNfao Chage & Aska                                                                                                                        『愛は勝つ』 http://www.youtube.com/watch?v=kZdFC5s-eLY KAN                                                                                                                 『泣かせて』 http://www.youtube.com/watch?v=RgfL-NhnmSk 小椋佳                                                                                                                      『Love Love Love』 http://www.youtube.com/watch?v=Xk51AYSNKUc DREAMS COME TRUE                                                                                                                                                                         『PRIDE』 http://www.youtube.com/watch?v=8T9XgnpPY7o 今井美樹                                                                                                   『SAY YES』 http://www.youtube.com/watch?v=LwT5hxUc3wA Chage & Aska                                                                                                                             『サボテンの花』 http://www.youtube.com/watch?v=WdgdIvyK0-8 財津和夫                                                                                                              『ひだまりの詩』 http://www.youtube.com/watch?v=DwGGZ5nfjzI Le Couple

歌「100語検索」 ⑮ <愛>

愛という語は、恋より恥かしいかも・・・。                                                                                                                              それに、恋なら茶化せても愛と言われれば茶化すこともできなじゃあないか、君。                                                                                                                                                                                           とにかく、愛の大バーゲンの開催です(多すぎる。三分の一にしても、これだぁ)。                                                                                                                           好きにしてくれ!ここまで来たら、次回は恋だね。                                                                                                 個人的にはロザンナさんの異国での歌手生活、三人の子、                                                                                                                       ヒデの早逝(90年、47歳)、を超えて堂々と人生を貫いた立姿が好きですね。                                                                                                                   ロザンナさんの笑顔とあの声・・・。  ヒデさん、合掌。                                                                            http://www.creamcompany.com/RSLFlame.html http://plaza.rakuten.co.jp/tmatsumoto/diary/201008040000/ 

『誰よりも君を愛す』 http://www.youtube.com/watch?v=x015yyy9494 松尾和子                                                                                『再会』 http://www.youtube.com/watch?v=mgWpTSLaXKo&feature=related 松尾和子                                                                                                              『霧の摩周湖』 http://www.youtube.com/watch?v=wfqJQWYESts 布施明                                                               『逢わずに愛して』 http://www.youtube.com/watch?v=vR322c2PalI&feature=related 前川きよし&クール・ファイブ                                                                                                   『あの素晴らしい愛をもう一度』 http://www.youtube.com/watch?v=gY4G_G2pyRo フォーク・クルセイダーズ                                                                                                                                      『愛はかげろう』 http://www.youtube.com/watch?v=kjBjHhjJZKQ 雅夢                                                                                                   『雲に乗りたい』 http://www.youtube.com/watch?v=y-8sr-ynJBs 黛ジュン                                                                              『夜明けのスキャット』 http://www.youtube.com/watch?v=BYrbWRlNWzc 由紀さおり                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                            『愛は傷つきやすく』 http://www.youtube.com/watch?v=Gu8OqFn5h1U ヒデとロザンナ                                                                                                           『愛のメモリー』 http://www.youtube.com/watch?v=_mVv-FA-WUY 松崎しげる                                                                                 『愛のくらし』 http://www.youtube.com/watch?v=QWzrGfv7M1Y&feature=fvw 加藤登紀子                                                                                          『夜霧の慕情』 http://www.youtube.com/watch?v=U0jWEdM-pWE&feature=related 石原裕次郎                                                                                                       『愛の奇跡』 http://www.youtube.com/watch?v=2y7gkqOIjpE ヒデとロザンナ                                                                                 『赤色エレジー』 http://www.youtube.com/watch?v=JRQfpWJt840 あがた森魚                                                                                                                      『世界は二人のために』 http://www.youtube.com/watch?v=fOv9TBVNRrE 佐良直美                                                                                                     『わかって下さい』 http://www.youtube.com/watch?v=3OCZluBj2xQ 因幡晃                                                                                                                                                                          『愛の水中花』 http://www.youtube.com/watch?v=3nT347jlfz0 松阪慶子                                                                                                     『四季の歌』 http://www.youtube.com/watch?v=FHXBdCpIyX8 芹洋子                                                                                                                                                                                                                                                                                                                『心凍らせて』 http://www.youtube.com/watch?v=GYmiCdOgDu4 高山厳                                                                              『今はもうだれも』 http://www.youtube.com/watch?v=NH51rD8nF_g アリス                                                                                                       

連載 32: 『じねん 傘寿の祭り』  三、 タルト (10)

三、タルト ⑩

「<しののめ>のママに言っといて、長生きして下さいって。この結末を見ずして逝っちゃうんじゃないわよ、って。」                                                                                                黒川と永く暮して来たんです。今はどうすればいいか、どういう風にしかできないかは、私が一番知ってますヨ。元女房に任せて。永い闘いになるだろうなと思ってます。仕方ありません。                                                                                                         闘い? そうか、美枝子は闘っているのか。美枝子と黒川が、二人手を携えて「明日に向かって」発ったのは、七七年だった。裕一郎・高志たちの職場バリケード占拠闘争の開始も同じ七七年だった。                                                                                                                        闘いという言葉の響きを遠くに聞いている己の今を思った。美枝子が百貨店勤務の悪戦の中でも手放さず抱えていたもの、父親から「出て行ってくれ」と言われるほどの行動へと衝き動かしたものを想った。                                              

裕一郎は、座って首まで浸かるにはやや深い湯舟に中腰で立ち、結局は核心部分を何も聞き出せなかったなぁと考えながら深呼吸した。黒川にとって、何故沖縄なのか? 「さあ、好きなんでしょ」や「女の匂い」では解らない。これ以上のユウくんの件での質問は詰問となるだろう。どうして、それでもユウくんを連れ出す強引に挑まなかったのか? 黒川とユウくん二人の日常生活は成り立つのか?                                                                                                                                     冷たい水滴が、歌詞のような「天井からポタリと背中に」ではなく、頭に落ちて来る。常連の観光客か近隣の馴染み客か、数人の初老の男たちがここでの作法を示すように、腹から上を湯から出して湯舟内の隅の段に座り、ひそひそ声でもなく大声でもなく談笑している。その場の空気が大きくゆっくり呼吸を繰り返して、湯・浴室・休憩室・建物、その全てに溶け込んで行くのだと思え心地よかった。緩やかで掴み所がなくとも解き放たれていて遠慮は無い、それが湯という場の本来の姿であり役割だ。                                                                                  休憩室に戻って寛ぐと、さっき仕事へ戻る時間を気にした美枝子が、椅子から立ちそうになりながら留まって語った場面を静かに思い出せた。                                                                                                                                                                     「だから今は、黒川が何を吹聴しても、世間様からひろしを棄てた母親だと言われてもいいんです。その方がひろしが救われます。ひろしにはハハは松山の旅館を手伝わなきゃならないと言いました。私はやがていつか、必ずひろしを引き取ります。私には今、それを強行する力もないし、それをすれば、心臓に爆弾抱えている黒川は死にますよ。だから、それ、出来ませんの」                                                                                                                     「じゃ、もう時間ですから」と立ち上がって、美枝子は席に言葉を残して行った。「選び棄てる」・・・。                                                                                         「ひろしに選択させるのは忍びないと思ったのよ。選択というのはどちらかを選び取ることではなく、どちらかを選び棄てることですもん。」                                                                                                                                                

                                                                                                                                              

歌「100語検索」 ⑭ <手紙>

手紙

                                            

元々の悪筆+筆不精に加え、ちょっとした後遺症で10年以上前からぼくの書文字は,                                                                                  人様から「これでは読めませんよ」と指摘される有り様。                                                                                               (もっとも、女房曰く「もともと、ヒドイ字。今に始まったことではない」そうだが)                                                                                                                                                                                                                                                          で、たまに書く葉書以外はもっぱらメールで、ことを済ませてしまう。                                                             当然、相手様からも手紙をいただけない。これではいけません。                                                                                                                                                                                                                                                                      ここ10年では、数少ない大先輩からいただいた心に沁みる書簡が、                                                                                  文字通り「家宝」級の「お宝」となっている。やはり、手紙はいいですなぁ~。                                               

『手紙』 http://www.youtube.com/watch?v=yDKqmPXw0GY 由紀さおり                                                                                              『北国行きで』 http://www.youtube.com/watch?v=FPv-aEeQOfo&feature=related 朱里エイコ                                                                      『みずいろの手紙』 http://www.youtube.com/watch?v=anT074Q_bLI あべ静江                                                                                                                                                             『秋止符』 http://www.youtube.com/watch?v=v8biLtCr23A&feature=related 谷村新司                                                                                           『さらば恋人』 http://www.youtube.com/watch?v=qIv8rPzJ9i0 堺正章                                                                                                                                            『メランコリー』 http://www.youtube.com/watch?v=RF4RqAUruB8 梓みちよ                                                                                『恋文』 http://www.youtube.com/watch?v=OBHHmG1pgHI 由紀さおり                                                                                                       二階堂CM:「文字のかけら」篇 http://www.youtube.com/watch?v=kny5CSB3QJA&feature=related                                                                                                      『ひだまりの詩』 http://www.youtube.com/watch?v=DwGGZ5nfjzI Le Couple                                                                                                                      『手紙』 http://www.youtube.com/watch?v=Mph1oYYJz4c アンジェラ・アキ                                                                                                                                      『夜風の中から』  http://www.youtube.com/watch?v=hZXDHCVmc3Q 中島みゆき

☆添付画像はフェルメール:『窓辺で手紙を読む女』

 

                                                                                                                                                                                                                                                                                  

 

連載 31: 『じねん 傘寿の祭り』  三、 タルト (9)

三、タルト ⑨

黒川の許を去ることにした直接の理由は聞かせてもらえなかったが、語り出せば終わりのない話が詰まっているのだろう。真偽は不明だが、先ほど聞いた「言動の裏に女の匂い」もあるのかもしれない。あれこれ聴いたところで、それはキッカケに過ぎない。そこへ至る長い物語の最後の弾きがねでしかないのだろう。                                                                                                                                                  だが、ユウくんを置いての沖縄脱出。それは一般的には聞き辛い。大阪の周辺者からは大ブーイングだ。その声は裕一郎にも届いていた。                                                                                                                   「ひろしと一緒に逃げたのよ。航空券も二人分買って空港に着いたら、ゲートの前に黒川が立っててね。それはそれは顔から火の出るような恥ずかしい想いをしたわ。大声を出して、衆人環視の中で叫ぶのよ。完全な暴力ですあれは」                                                                                                                          引き返すことは屈することだと思い、出来るだけ早急にひろしを迎えに来るんだと決意して、一人で飛行機に乗った。その場面に怯えたひろしは黒川に奪われた。年末に、こっそり那覇へ行ったのよ。携帯電話でひろしを説得して呼び出そうとしたけれど、今度はひろしが応じなかった。ひろしは「ぼくがチチを看なきゃ」と思っているのよ。黒川はひろしの面倒を見ているつもりでしょうけど、事実は逆です。ひろしがチチを棄てられないのよ。                                                                                                                                       「もう亡くなった両親を、昔棄てて来た私に当たってる天罰なんでしょうよ・・・、ほんとに。」                                                                                                                           人様が、善意からだろうけど、自分が理解できない事態、納得できない人間ドラマに苛立っていて、私を悪者にすることで整理が着くのならそれでいいと思っています。どう思われているかくらい、私の耳にも入ってきますよ。あなたも聞いているでしょう? いいんです、それで。                                                                                   「いえ、ぼくの耳には特に・・・」                                                                                                                                        ひろしを連れ出しても黒川は連れ戻しに来るに決まってる。また大仰なパフォーマンスするでしょう。私には分かる。ほら、あなたが黒川ともよく行っていた駅裏の呑み屋「しののめ」のママなんか、携帯に三度も電話し来て説教するのよ。警察沙汰の近所にカッコ悪い騒動になっても、黒川の身に何か起こっても、何があっても、それでも我が子を離さないのが母親でしょ、私ならそうすると。                                                                  だけどね、私だってそんなことには耐えられる。言われなくたってひろしは私が産んだ子です。                                                                                                                                                          昔と違って高齢のしかもニトロを離せない黒川です。違うのよね今度は、命にかかわります。それでも・・・と人は言うでしょう。違うんです、そんな形で大騒動になったりチチが死んだりしたら、誰が一番哀しみます? ひろしです、ひろしが哀しむんです。                                                                                                                                                                                                                いまの状態は、ひろしにとって、どちらも棄てていない状態です。だからこれでいいんです。私にとっては「連帯を求めて孤立を恐れず」ですと言った美枝子は、すぐに「ちょっと違うわね」と付け加え大げさにアハハハと笑った。

今、軍資金貯めてます。従業員寮に居るのよ、従兄弟はマンションを用意すると言ったけど、寮に入るから差額をお金でくれとまで言ったのよ。寮に居る仲居さんたちの人生模様、解かります? どこへも行けないおんなたちの終着駅よ。DV夫や我が子の暴力から逃れて来て姿を隠している人、住む処など確保できない多重債務の人、不倫逃避行の果てに男に逃げられた人、若い男に貢いでいる人、故郷の両親に幼い子を預け月々給料の大部分を送金している人・・・、様々です。自身を生きることが困難なのよ・・・。                                                                                                                                 裕一郎は、昔、二十歳のころ半年居たパチンコ屋を思い出していた。ああ、同じだったなあ~。やはり「吹き溜まり」には違いなかった。そこで、密かに詩を書いている朝鮮人マネージャーに出会い、影響を受けたのだ。有名大学を受験すると嘘をついて高額の餞別を、客観的には「せしめた」のだ。だが、当時自分は若く、時代は若者にある種の可能性への扉を閉じてはいなかった。                                                                                                                                                                                                 その可能性の総てを食い潰したのだろう身を思えば「解ります」とは返せず、黙って聴いていた。                                                                                                                                                                                                                               

 

連載 30: 『じねん 傘寿の祭り』  三、 タルト (8)

三、タルト ⑧

「それはすみません。何かいらんことしてしもうたのかな」                                                                                                                     「いえ、どうせもう太陽は離れてたもの」                                                                                                                                        「比嘉さんと太陽、何かあるんですか?」                                                                                                                 「ないでしょ、お互い目指すところが違うし。比嘉さんは彫塑と版画両方で多才だし、何となく意識してるんでしょ、同じ沖縄だし」                                                                                                                                                黒川の元々のズサンさに加え、高齢となって加速する衰えもあって業績は落ち込んで行った。黒川は一発逆転を考えていた。去年〇四年、黒川は何故か突然沖縄へ引っ越すと言い出した。                                                                                                                                                                                                       「数回那覇の百貨店で単発企画はしたのよね。さっきも言った通り、九八年によく売れたことがあって沖縄に好印象を持っていて、以来何回か那覇の百貨店で展示会したのよ。二匹目のドジョウを求めたんでしょ」                                                                                 「それだけで沖縄へ? 引っ越すと言うても、移住でしょ。ご高齢やし、最後の場所と言うか・・・」                                                                                                  「ほら、去年八月、国際大学に米軍ヘリが堕ちたでしょう。その直後よ、沖縄へ行くと言い出したたのは。テレビの速報観て、頭に血が上っていっぱい電話かけまくってたわ。そうそう、比嘉さんにもしてたわよ。夜はテレビに向かって吠えてた」                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                      「夏に決めて、一〇月実行? 即行やな・・・早過ぎません?動きが」                                                                                                                            「そういう人です。訳が解りませんよ。私は猛反対したけど聴く人じゃありませんもの」                                                                                                                                                      「ん~ん。何か他に気付いたことあります?」                                                                                                                                                                                                                  「墜落事件の翌日、沖縄の女性から電話があって、一週間後に沖縄へ行って、借家も勝手に決めて来て・・・。黒川の言動の裏に女の匂いもして不愉快だったし・・・。」                                                                                                                                             「えっ? そんな・・・。違うでしょ、それは。今年七十八歳でしょうが」                                                                                                                             「黒川は自分は青年だと思っているのよ。まぁそれはいいんだけど、」                                                                                                                                                                          「問い質せばええやないですか」                                                                                                                                                                                  「いいんですよ、それは部分ですし。勝手に沖縄移住を決めたたことは、永~い経過の最終場面です」                                                                                                                                                                               不可解な話だった。何が何だか判らない。                                                                                                                                          米軍ヘリ墜落、沖縄の女性からの電話、黒川自然が移住を言い出す・・・、この三つに関連があるとも思えない。ひとつだけ質問した。                                                                                                                             「電話してきた女性の名は憶えてます?」                                                                                                  「それが憶えてないのよ。沖縄の何々ですと電話があった」                                                                                                                        「心当たりは?」                                                                                                                                                                                               「知らないわよ!」                                                                                                                                    美枝子はこれ以上電話の女性のことは言わないとばかりに会話を閉じた。

「その後ユウくんとは・・・」                                                                                                                                                                               「ひろしにはね、ケイタイ持たせているから時々話し合えているわ。黒川に内緒でかけて来るわよ。夕方が多いのよ。家に独り、黒川は外出中という時ね。夜なら、チチは?って訊くと、たいてい今お風呂なんて言ってるけど」                                                                                                                                                                                                                            帰宅が都合で遅れる場合などを考え、黒川がユウくんにケイタイを与えたという。皮肉にも、それが黒川が最も避けたい母子の連絡と交感のツールとなっているのだ。                                                                                                                                                                        ユウくんが通う自立支援センター「ひかり園」は午後五時の終了。バスで通うユウくんは黒川が出かけている場合、自宅へ戻ってから独りの時間を過ごすことになる。帰宅が遅れる時、黒川は四時前に園に電話を入れ、指導員とユウくん本人に遅れることを告げる。着信はもちろん、発信もワンタッチ登録で使いこなしている。ケイタイには、〈いえ〉〈チチ〉〈ひかり〉の三つだけが、1・2・3としてワンタッチ化されている。美枝子の番号を、黒川の知る1・2・3以外の伏せ番号にセットしてユウくんに伝えたのは「食堂」のオバサンだ。母子の別離に心を痛めてのことだ。黒川の帰宅が遅れる時には、ユウくんはそのオバサンの店で夕食を摂るらしい。美枝子が離れるに際してそうセットして来たとのことだった。  

                                                                                                                                                                                                                                                                           

連載 29: 『じねん 傘寿の祭り』  三、 タルト (7)

三、タルト ⑦

「ネンちゃん、ほれ尋常小学校四年の運動会憶えとらんね?」とウメさんに言われ記憶を辿った。その運動会の日、母親は夕方からの海軍の着任歓迎の大きな宴会の準備で忙しくて来ることが出来ず、ウメさんが来たのだが、母親が来なかったのはその一度だけだったのでよく憶えていた。従業員が多数居て、母が居なくても回るはずで奇妙なんだが、生憎板さんの一人が体調を崩しててんてこ舞いとのことだった。昼食で家族席へ行くと、知らない綺麗な女性が弁当を持ってやって来ていた。ウメさんは「ネンちゃん、わたしの親戚のオバサンたい。いっしょに食べんね」と持参した弁当を横へやり、その綺麗な女性の弁当を開けて並べた。ウメさんが続けて「ばってん、奥さんが作りなさった弁当ば食べんと叱られるけん、オバサンことも弁当んことも内緒たい。ネンちゃん、約束だで」と言った。三人でいっしょに食べたのだった。実に美味いそして手の込んだ弁当だった。他言しないというその約束は守った。一九三七年・昭和十二年の運動会だ。                                                                                                                                     その女性の美しい笑顔と美味かった弁当を思い出せば、丘の下の路面線路の周りの焼け爛れた街を慌しく往く人々の風景も遠くの廃墟も、自分の心も洗われて行くような不思議な感じがしたと言う。ウメさんが、二つ持っていたおにぎりのうち一つをくれた。ウメさんも母親と幼い弟を亡くしていた。もらったおにぎりを手に坂道を降り路面に出て、父母の死亡に関わる気が重い手続きに役場へ向かったのだが、呆然として歩いたはずの記憶が一部空白だ。廃墟の街を歩いた感触、目にした光景・・・、実家の消失と父母の死を受け容れられず心が崩れたのか、ウメさんと話した運動会の弁当とそれを持ってきた女性の笑顔に飲み込まれたのか、その日のその後約一時間の記憶が空白なのだ。                                                                   記憶の映像と音声は、復旧と治療を取仕切る仮設庁舎の、ごった返す受付の喧騒から再起動する。熱く寒いひと月が始まった。                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                      

黒川の話を聴いていると、瓦礫の長崎と黒川の孤絶が迫って来て、もらい泣きしそうになって黒川の背に手をやった。その後ろから声がかかった。                                                                                                                                                                                                                              「黒川さん・・・ではありませんか?」                                                                                           振り返るとと、浅黒くて長身、伸ばした髪の毛を後ろで束ねた美枝子より少し若い感じの男が立っている。雑誌で見覚えのある顔だ。                                                                                                             黒川は豹変して、やあ元気かね?すごい勢いじゃないかと笑顔を振り撒いている。それが陶芸家・知念太陽だった。復帰直後の沖縄から福岡の造形美術大学へ進んだ知念太陽が、三年前大学を中退した際に個展を計画、業界ではただ一人黒川だけが支援したらしい。黒川は、君はやがて必ず、全国にその名が轟く人になると言い、周りの無関心を余所に奮闘したらしい。作品も売れ太陽にとって黒川はこの世界への道案内人なのだ。三年経ち、太陽はいよいよ打って出る気になっていた。「地獄に仏とはこのことね。」                                                                                 太陽はその場で黒川を選任マネージャーに決め、二人は東京行きを中止して大阪へ向かった。大阪駅前にあった太陽も関係するグループの事務所を、太陽の口利きで半分仕切ってギャラリーとして格安で使わせてもらった。最初、知念太陽も扱うには扱ったが細々と旧知の作家との回線を修復して、従来のスタイルで臨んだ。大阪郊外の中堅百貨店の作家展に二ブース確保出来た時には小躍りした。                                                                                             やがて太陽は数年後にはそこそこ名が売れ始め。太陽の作品とパンフを持って日本中駆け回った。楽しかった。年々知名度が上がって行く。                                                                                                                                       「子供は諦めていたのよ。私の年齢もあるし黒川の年齢もある。それが黒川五十八、私が三十八の時八五年、子供を授かった。高齢出産の部類ね」                                                                                                                                                                                  「その頃には、太陽はほんとに全国に名が轟く人になっていた。それが、黒川の人生二度目のバブルかな。以来十数年、実質、太陽で食べたのよ」                                                                                                                        「あなたもご存知の店舗付き住宅へ越して、ひろしが生まれ、遠方会場など黒川の管理運営では心配だったけど、私は外へ出なくなった。」                                                                                                知念太陽で忙しくなる時期は、美枝子が管理できなくなった以降でもあり、個展や共同展で太陽との行き違いが続いた。ほとんどが黒川のミスだ。それが原因なのか、やがてメジャーになった太陽は徐々に黒川から離れて行った。九九年太陽が最後にやって来た時、太陽は裕一郎が持ち込んだ比嘉の作品をじっと見ていたという。  

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                

連載 28: 『じねん 傘寿の祭り』  三、 タルト (6)

三、タルト ⑥

黒川はまず美枝子を博多に住まわせた。敷金はちょっと立て替えてくれと言われ、もちろん美枝子が出した。次いで黒川は、美枝子を店員として店に採用し、店を二人の物にしようと画策した。妻から業務の実権を奪おうという魂胆だ。なにしろ、黒川は子供の小遣帳程度の数字でも「頭痛が起きる」と把握できない幼児で、運営の全ては妻の手にあったのだ。美枝子も手が出ない。一時、妻と美枝子が同時に店に居ると言う修羅場だったが、すぐに妻は出て行き、手を打った。反撃だ。経理・財務の一切を仕切っていた妻は百貨店を含む各得意先と、黒川が切り拓いたあちこちの作家に夫の非道を訴えた。唐津の某作家のように「百貨店の女店員をたらし込むとは何ごとか!」と引上げる者もあって、幾つかの回線は妻の思惑通り切断されしてしまった。                                                                                                                                                                                        福岡県美術家協会の大物が調停に乗り出し、これといった資産のない黒川が、店の権利と在庫一切を差し出すことを条件に、離婚は成立した。                                                                           

「店の奥の居間で、私たちを囲んで座っている協会のお歴々を前にして黒川が吐いた決め台詞、カッコよかったのよ。しびれちゃうよ」                                                                              「何て?」                                                                                                「いくら何でも恥ずかしいなぁ」                                                                                                        「ここまで言うた以上、喋らんとぉ」                                                                                     「そうね。言っちゃおうかしら・・・」                                                                                              「はい、言うて下さい」                                                                                                                                                          「言うね。こう言ったのよ。『たとえ世界中を敵に回すことになろうとも、ぼくはこの人を採る』だって、クッフフフッ、あーあヒドイ」                                                                                                                                                               「おっと、そりゃ新派以上や」                                                                              「冷や汗が出るわね。いくつになっても昔とおんなじで、歯の浮くようなスローガンに弱かったのね、私」                                                                                                                                                                       そうなのだ美枝子が浪速大に来たと言う前後の「あの時代」、周りには魂に届いたと思えるスローガンやキャッチ・コピーが咲き乱れていた。「全世界を獲得する為に」「一人一党派」「感性の無限の解放を」「連帯を求めて孤立を恐れず」・・・・それは、つまり八方塞がりの「公」的状況と、個的な行き詰まりの「私」的迷路の袋小路を、瞬時にそして大きく解き放ってくれたのだ。美枝子だけでなくドンピシャの言葉には誰だって弱い。「いくつになっても」? 今、美枝子の和服姿を見ていると、その当時の「三十になっても」が「五十八になっても」と聞こえなくもない。                                                                                                                                                                                                                                      博多の妻との二人の子供は成人しており、姉は嫁ぎ弟は大学生だったが、父親には愛想を尽かしていて、彼らは事態を静観していた。店は大衆工芸品や博多の土産物屋に化けて今も在るはずだという。元妻と娘で運営している。その時の大量の在庫は、その理事たちを含む地元の同業者が上手く買い叩こうとしたが、母子はそれを巧みに小出しして捌き、永年食い繋いだという。七七年秋、美枝子と黒川は博多を離れた。                                                                                                                                                                                                                                                                                      「裸一貫とはあのことね。互いに大きなスーツ・ケースを牽いて、三十と五十一の道行きみたいで、ほんとスリリングで今思い出しても楽しかった」                                                                                         「金も無かったんでしょ」                                                                                                                                                  「うん。私が父から貰ったお金が百五十万残ってた。それが軍資金」                                                                                   東へ向かった。東京へ行こうとなっていた。東京には、話半分だと思うけど、同業の古い友人がいて部長として迎えてくれる手はずになっているという。考えたらあれが新婚旅行だった。広島に立ち寄ろうってことになって、宮島に泊って、翌朝原爆ドームへ行くと、黒川の様子がおかしい。                                                                                                                                                                                            父母・叔父叔母、みんな長崎で亡くしたと聞いていて知ってたけど、広島で込み上げたみたいで・・・。                                                                                                                                                                        黒川は「広島でその威力・被害規模も充分知っていたのに、再び長崎に落としたのはより罪深い。アメリカを許せん。もっと許せんのは、降伏を延ばし、沖縄地上戦・広島・長崎を招いた奴らだ」と震えていた。                                                                                                                                                                                                                  海軍少年航空兵だった黒川は、1945年、昭和二〇年春土浦から小松に転属していた。敗戦後すぐ、小松から苦労して汽車を乗り継いで長崎へ戻り瓦礫の街を歩き、実家に辿り着いた。旅館経営していて羽振りのよかった父、一人っ子の自分にいつも優しかった母、二人に親孝行できなかったことが悔やまれるが、見渡す惨状を見れば諦めるしかなかった、と黒川は言った。ただ、実家横の坂道で、黒川の世話係りだった元女中のウメさんに出会って思い出話も出来たらしい。あれこれ話したが別れ際にした話は、何故か鮮明に覚えているという。黒川は搾り出すように語り始めた。                                                                                                                                                                                                                                                                  

                                                                                                                                     

歌「100語検索」 ⑬ <道>

                                                                                                                                                          -それぞれの道-

                                       いろんな「道」がある。アントニオ猪木先生の格言(?)でも「道」が語られていた。                                                         昔、天地真理さんの『思い出のセレナーデ』の熱狂的なファンが身近に居た。彼によれば「あんなに素晴らしい愛が」の「あ~んなに♪」のところが音楽的に素晴らしいのだそうだ。だが、音楽的にどう素晴らしいのかは聞き逃したままだ。作曲は『青春時代』などで有名な森田公一。                                                                                                                                                                                                   03年と日付のある、天地真理さん出演のバラエティ番組があったので採録する。                                                                                                                                           http://www.youtube.com/watch?v=Yrlh6dZ5Ajk                                                                                                                                              文字通り「坂の道」を越えて来たのだろう天地さんの、観音様のようなお人柄に乾杯。                                                        かの天地真理ファン氏は今病床に在る。                                                   復帰を願う! そして、「あ~んなに♪」のところの「音楽的」解説を聞かせてくれ。

『この道』 http://www.youtube.com/watch?v=mGCqo9bpsYo 唐澤まゆ子                                                           『ここに幸あり』 http://www.youtube.com/watch?v=xff3fxfY9PI&feature=related 大津美子                                                                『冬が来る前に』 http://www.youtube.com/watch?v=MOzjNObizXY 紙ふうせん                                                                                                『勇気ある者』 http://www.youtube.com/watch?v=_XYDOoOj63U 吉永小百合                                                                               『想い出のセレナーデ』 http://www.youtube.com/watch?v=HanNMVtafBs&feature=related 天地真理                                                                                                                    『青春の影』 http://www.youtube.com/watch?v=eHSMj2iow9k&feature=related チューリップ財津和夫                                                                                                              『銀色の道』 http://www.youtube.com/watch?v=rBPTU10K7lE ダーク・ダックス                                                                                                      『銀河鉄道999』 http://www.youtube.com/watch?v=-KIboDS4w8M ゴダイゴ                                                                                                『帰り道は遠かった』 http://www.youtube.com/watch?v=DfWaaFBo4kc ザ・ジェノバ                                                                            『 昴 』 http://www.youtube.com/watch?v=47Q2QyymMD8&feature=related 谷村新司                                                                                                        『俺たちの旅』 http://www.youtube.com/watch?v=ubw82mltDgc 小椋佳・中村雅俊                                                                                                         『恋人よ』 http://www.youtube.com/watch?v=_ZkgtU8UoZE 五輪真弓                                                                                                                                       『道』 http://www.youtube.com/watch?v=64kdUTFhvMY&feature=fvw アントニオ・猪木                                                                                 『途上にて』 http://www.youtube.com/watch?v=57LM5Ci-17g みなみらんぼう                                                                                   『若者たち』 http://www.youtube.com/watch?v=uEjmrP014Sw ザ・ブロードサイド・フォー                                                                                            『これが私の生きる道』 http://www.youtube.com/watch?v=uoT5KzkfJk8 PUFFY                                                                                  『ロード』 http://www.youtube.com/watch?v=mt1BMGlhpuI 虎舞竜                                                                 『迷い道』 http://www.youtube.com/watch?v=Ts4oG5S6qDI&feature=related 渡辺真知子                                                                                                  『さくら』 http://www.youtube.com/watch?v=gD5HER0xRlg 森山直太朗                                                                                    女子高生の卒業式に招かれ唄った、森山直太朗 『さくら』。  う~ん、****してしまって困った。                                                                                                                                                      

                                                                                                                                

連載 27: 『じねん 傘寿の祭り』  三、 タルト (5)

三、タルト ⑤

「与謝野晶子。熱き血潮。黒川は私の血潮に触れたのよ。そう思わされてしまったのよ」                                                                                                                                                                              「ご馳走様。で、黒川さんは道を説いたということですか・・・」                                                                                                          「違うのよ。黒川は、クリスチャン鉄幹とは違うわよ。いい夢を見させて貰ったって言ってるの。あなた、大の大人に、それも憎からず想っている男に『全てを棄ててでも君が欲しい』なんて言われてごらんなさい、女はアウトよ。死ぬの生きるのと、週に一回博多から松山へやって来て必死のパフォーマンスするんだもの。女はみんな、きっとそういう場面を待ってるのよ」                                                                                                                                                                      「博多の家庭は?」                                                                                                                                       「それよ。ふた月後、黒川は言葉通り家庭を棄てた。私は母と叔父に懇々と説教され、ずっと臥せっていた父が、最後に私を睨みつけて小さな声で『出て行ってくれ』って言って、二百万ある私名義の貯金通帳をくれた。何しろ、父に会わせてくれと表で声を張り上げ、三日三晩、家の前に立ってるのよ。恥ずかしくて、顔を上げて道を歩くことも出来やしない。・・・。信じられる?」                                                                                                                                                                  「ドラマみたいですね」                                                                                   「世のドラマたちに悪いでしょ」                                                           

美枝子は、面白おかしく語る口調の向こう側で、結果的に、たぶん正直に白状しているのだ。                                                                                                                   浪速大の彼は裕一郎の記憶に照らすまでもなくリーダーなどではなく、闘争学生ファンのお嬢さんが引っかかりそうなまがいものだということ。客観的には彼に棄てられたのだという事実と失意。そこから出られなかった日々の空虚。黒川の家庭を壊し己の両親と叔父の善意を踏みにじった悔恨。その上で、それでも私は黒川との道を選び取ったのだ、と。                                                                                                                                                                                             裕一郎には、当時の美枝子の自称「血潮」を哂う気など全くない。                                                                                                美枝子さん、貴女の百貨店勤務での悪戦、それを支えた未熟で危うい「血潮」。それと無関係に生きた者たちに、決して哂わせはしない。                                                                                                    

美枝子は何度も「全共闘」と口にしたが、当時吸った空気から育んだ彼女流「血潮」こそが、全共闘から浴びた毒気が遺した「成果」なのだとしたら、そして「もっと、違う何かがあるはずだ」という底なしの欲求なのだとしたら、欲求が充たされ手にするはずの「至福のひと時」への渇望だとしたら、それは糾されなければならない。                                                                                                                        たぶんおそらく、同じ空気を吸った誰もが、どの時点でかその空疎に気付き生き直して来たはずだ。美枝子も黒川との生活で、その受け取るしかない「厖大な請求書」を目の前にしたことだろう。                                                                                                                                                                                                                   裕一郎は想う。「大言壮語」はさすがに恥ずかしく、「夢想小僧」が何かを実現することなどないと知って自重してはいても、「気付き」「生き直す」術を掴めず生きる今日の己は、間違いなく当時の黒川だと。美枝子が百貨店勤務の八年の日常と、業務やプライベートの人間関係によっても揺るがないものを持ち続けたのなら、そしてそれが「あの時代」の空気にその因があるとしたら、美枝子は時代の負の部分を見落として来たのだろうか? いや、見たいものだけを見てきたのだろう。今、去った男の「まがいもの」ぶりよりも、その「いい男」ぶりを言い募るように・・・。                                                         自分もまた同じではないのか? とそう裕一郎は想う。                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                

                                           

                                                                                      

                                         

                                                                                                                             

                                                                                                             それは、美枝子が浪速大学で見かけたという一場面に象徴される「時代」への、関わりの度合いの濃淡を超えて「良きもの」だけを抱いていたいという甘い郷愁であり、儚い願望なのだ。だが、例えばある友は、あの時代の極北をたぶん見、「良きもの」と「その逆のもの」、その両方を己が人生に刻むスタイルを築こうとして来たと想う。自分には出来なかった。なら、見届けることなく去った者、刻むことなく棲息する者であるという意味において、裕一郎と美枝子、二人は同類なのか。そこから出られないことそのことが、同類者が受けるべき「罰」なのか。                                                                                                                                                                 当時、美枝子より二十歳年長だった黒川は、五十にして「大言壮語」ならぬ「大言恋愛」を敢行し、父母と叔父からキャリア娘を奪い、家庭を棄て「明日に向かって撃」ったのだ。そして、今日なお「厖大な請求書」など知らぬとばかりに、受取を拒否し続けている。それは、ひとつの奇跡の作品だ。                                

☆画像。左:69年浪速大学、マイクを握る高志。  右:新宿駅西口地下広場、いわゆるフォークゲリラ。                                                                                     

                                                                                                               

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