つぶやき: サッカー・本田選手と横綱・白鵬

                                                                                                                      スポーツ新聞各紙が、ワールド・カップでの日本チームの活躍に掌を返して「岡田絶賛」を繰り返している。大会直前まで「岡田監督、頼むから辞めてくれ」と絶叫していたのは誰だ? 中島みゆき姉さんは言っている、『闘う君の唄を 闘わない奴らが嘲笑うだろう』 と…。                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                     新聞のその豹変賛辞を素直に読む読者は、大画面の前で日の丸マークを身体や衣服の一部に貼り付け「ニッポン、ニッポン」と絶叫して応援した者の中にさえ、あまり居ないだろう。                                                                                                                                                新聞のこの姿は、近くは前天皇死去時の「自粛」だらけ、イラク戦争開戦時の報道、小泉旋風時や民主党政権誕生総選挙とその後の「掌返し」や、古くは戦争に際して「聖戦を煽った論調」から「知れ、軍国の恥」と叫んだ敗戦直後の論調の生き写しだ。                                                                                                                                                             もちろん、それと共同歩調を繰り返す「ニッポン、ニッポン」連呼のファンや世論(?)は、同じことの表裏だ。                                                                                                                                                                             ところで、ゲーム直後の本田選手のインタビューへの返答は見事だった。                                                                                                                                                                            「どうですか、日の丸を背負って闘うというのは?」との若い迎合記者の誘導質問に、まだ息が上がったままの状態でこう答えたのだ。                                                                                                 (記憶なので、正確ではないが…ほぼ再現出来ていると思う)                                                                                                                                                                                         『ぼくらは、いいゲームを精一杯しようとは思っているが、日の丸や国を背負っているのではない。背負っているものがあるとすれば、それはチームと多くのサッカー・ファンです。』 思わず画面に向かって拍手した。                                                                       

琴光喜騒動に端を発した「相撲界、野球賭博事件」での報道と、相撲協会の対応やNHKの対応も奇妙な構図だ。                                                                                        ぼくは、琴光喜は十両に落としそこから再起してもらおうという、貴乃花の言い分に賛成だが、理事会は厳しい判定を下した。                                                                                                     面白いのが、NHKは相撲中継を中止せよとの抗議電話が圧倒的多数だった(とNHKは言っている)が、中止が決まると中継放映せよが圧倒的多数となったという世論(?)だ。                                                                                           内閣支持率や政党支持率についての、多すぎる「世論調査」同様、いかがわしい限りだ。                                                                                                                                              ところで、横綱:白鵬は8日、名古屋場所前夜祭での発言で、天皇賜杯授与自粛辞退についてこう言っている。 曰く『過剰反応ではないか?』                                                                                                (翌日、白鵬は「手天皇の賜杯が欲しかった」と言ったのだと判明)                                                                      (大江健三郎は、天皇が授与する文化勲章を拒否したのだった)                                                                     ついでながら「東京新聞」にいいコラムがあったので、転載しておく。

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