たそがれ映画談義: 公開中『パーマネント野ばら』
日曜日、映画『パーマネント野ばら』(2010年、監督:吉田大八)を観て来た。 http://www.nobara.jp/ 西原理恵子の漫画が原作。菅野美穂、実にええですね。
夏木マリ、小池栄子、江口洋介、宇崎竜童、池脇千鶴らも好演、よろしかった。 原作は全く知らないのだが、ストーリーの「からくり」は途中で解ってしまった。 けれど、それがわかったときの透き通った感覚は、何とも言えず痛く恋しいものだった。 生きることが日常近辺の「非日常」を含めた繰り返す「日常」と、それを超えるもの- 【夢とか、見果てぬ夢とか、浪漫と呼ばれている、譲ることのできないもの】- と「切れて」「繋がる」想念によって成り立っているということを、 (これまで)終始「受身」に生きてしまった主人公の「物語」を借りて描いたと思う。 きっと、主人公ら登場人物と作り手自身と観客の、再生・復権の明日を希って撮ったと思う。 間違いなく秀作です。